ちょっと前の話です。
10月4日、JR川崎駅から歩いて5分ほどの「東海道かわさき宿交流館」に行ってきました。
なんでも、今年は鉄道開業150年ということで、あっちこっちで、いろいろなイベントがありますね。
この「かわさき宿交流館」でも大イベントがあるよと、風のうわさに聞いたので、ヨタヨタとやってきました。
でもって、建物奥にあるエレベーターを3階で降りたら、ドーンと「川崎鉄道三題噺」のポスターが鎮座してます。
これだけで、鉄っちゃんはウキウキですよ。
しっかりとアルコールで手をふきふきして、会場へ突進しました。
会場内は写真撮影OKということでした。
その会場の中央には、大きな鉄道模型のケースが置いてあります。
ケースに顔をくっつけて、じーっと見ているおじさんが多いですね。
じつは、わたしも、そのおじさんの一人でしたけど。
そしてなぜか、一番に目を引いたのは、この絵でした。
鉄道模型や駅名の看板がいろいろ飾ってある会場の端っこで、なんとなく場違いなところに来てしまったように、片隅で、しずかーにタタズンデいます。
その絵の説明文によると、絵の作者は昇斎一景というお方だそうです。
ホーッ、そうなんだー、あんまり聞いたことないですね。
それでこの絵は、多摩川にかかる六郷橋を描いたものだそうで、画面からはのんびりした雰囲気が漂っていますよ。
説明文には、明治4年に陸蒸気と六郷橋がウンヌンとありました。
たしか、六郷の橋は、江戸時代の大水で流されてからずーっと無かったと聞きます。
そして明治7年に、やっと「佐内橋」ができたはずですけど・・
いいのかな?
まあ、あんなり細かいことは気にしないで、この絵を楽しみましょう。
それでは、いつものように絵に近づいて、よーく見ましょうね。
ほーら、六郷橋の下に筏流しの姿がありますよ。
筏が描かれているということは、この絵の季節は秋から春の初めころ、ということですね。
そしてこの六郷橋が、筏流しの終点でした。
筏に関係した古い資料を読むと、筏を橋ゲタにぶつけて損害請求された、という話も残っていますよ。
この絵の筏乗りのお兄さんも、慎重に最後のふんばりどころですね。
ところで、六郷橋があるこの辺りは、八幡塚村といわれた集落だと思います。
絵には、川岸で村人のみんなが、ダイコンを収穫している風景があります。
たしか、ダイコンは冬野菜ですね。
ということは、ダイコンの収穫と筏流しの風景からすると、この絵の季節は秋から冬ということになりますね。
そろそろ寒くなる時期でも、右手前のおじさんは、ずいぶんと薄着です。
●記録
月日:2022年10月4日 火曜日
時間:11時~13時
場所:かわさき宿交流館
距離:徒歩
横浜の鉄道のはじまり、いろいろ
六郷橋の筏は、こちらの大田区のページがよろしいです