那覇から糸満の町へ来ました。
この町で、わたしはどこに行ったら面白いのか、観光案内所で聞きましょう。
「で、ボクはどこに行ったらいいんでしょうか?」
なんて、高田順次さんのボケで始めようかとおもったんですけど、ふつうに聞きました。
こんなマヌケなおじさんの質問にも、カウンターの女性は親切でした。
で、来たのは「糸満海人工房資料館」です。
下の建物がそれで、ドカンと前に立っている男性が海人についての、語り部さんです。
このときは見学者はわたし一人で、1時間みっちり個人教授で説明を受けましたよ。
これでサバニについては、免許皆伝ですね。(ほんとかよ)
そして、「海人」という文字は、Tシャツから広がったんだそうです。
なにも知らない若者は、おもしろがってTシャツを着ているんですけどね。
これが、帆をあげたサバニです。
サバニの「サバ」というのは、サメのことで、「ニ」というのは、舟のことです。
つまり、サメを釣るための舟ということです。
ネ、詳しいでしょ。
語り部さんによる説明は、細かくてとても面白いです。
この舟も、長い間の工夫がいたるところにあるということでした。
そうでしょね、自分の命を守る舟ですからね。
サバニのつぎは水中メガネです。
これがすんごいんです。
この形は120年前に作られたんですよ。
そのころの資料をもとに、語り部さんがいろいろと実際にやってくれました。
この箱は、漁師が釣り道具を入れておく箱です。
箱の上に蓋も付きます。
木でできてますから、緊急時は浮になりますね。
語り部さんはこの箱のなかに、水中メガネを説明する材料を入れてました。
最初の水中メガネは、サトイモで作ったんですよ。
下の丸いのは、サトイモをくりぬいたものです。
これにガラスを付けるんですけど、当時はガラス板が手に入らなかったんで、いろいろとツテをたどって、手に入れたんですね。
そして、なんとか丸くしたガラス板を、このイモのメガネに付けたんです。
ガラスとイモ枠の接着もいろいろと工夫してました。
なんでも、サメの油を使ったということです。
頭に固定するひもはサトイモにはつけれないので、ここからは語り部さんの想像ですけど、魚を捕るこまかい網を頭にあうように切って、メガネを押しあてたんです。
スゴイでしょ。
その後は、木でガラスをはめる枠をつくるようになったそうです。
しかし120年も前にできていたとはね。
語り部さんからじっくりとサバニの説明を聞いたあとは、こんな場所を走ってます。
ご存知のサトウキビ畑ですね。
ほんとうにサトウキビの背が高いんですよ。
一人でこの畑のなかに置いておかれたら、完全に出られません。
この標識読めますか?これは地元の人でないと読めない。
そしてまた、畑の中を走ってます。
小休止の、とあるバス停です。
そのバス停の名前は「商店前」でした。
これがいいんですね。
商店の名前はなんでもいいんです、ヤボです。
とにかくズーッと前からこの場所は「商店前」なんです。
それに、時刻がどうのこうのなんていうも、ヤボでしょ。
バスは、来る時は来るんですからね。
たぶん、村のおばあちゃんはそう言ってます。
バス停「商店前」の近くには、のんべえ大学がありました。
たぶんですけど、「商店」で買ったツマミを持ち込んで、飲んでいたのではないかな。
しかし、この水のきれいなこと。
そのまま飲めそうです。
きれいな水辺の近くには、てんぷら屋さんが、おおにぎわいでした。
で、てんぷらを食べていくお客さんは、二階の「なかよし食堂」でゆっくりしてください。
しかし、鮮魚店でてんぷらとはね。
こんなバス停もあります。
ここで、トトロがもっそり待ってたらいいんだけど。
こっちは玉城バス停です。
こちらのバス停には、時刻表がありますよ。
空のアオ、屋根のオレンジ、壁の薄ピンク、ここは沖縄。
そして、雑貨店は今日もひっそりと営業中です。
しかし、紅型雑貨ってなんだろう。
ひーこら言いながらペダルを回して、それでもなんとか知念岬に着きました。
この岬には、ときどきでっかいトンビが飛んでますよ。
知念岬には、真っ赤なトンビが似合います。
○月日・2015年10月29日木曜日
○時間・8時~15時
○場所・那覇市→糸満市→南城市
○距離・53km