日本版のGPS「みちびき」が、11月から運用を開始しましたね。
正しくは、「衛星測位システム」というそうです。
ということで、「みちびき」の開始を祝って、わたしのGPS受信器も整備をしようということになりました。(ぜんぜん関係ないようです)
やって来たのは、ここ、川崎市の水準点です。
水準点は日本のどこにでも、無数にあります。
しっかりと、ただしい高さがわかった場所ですよ。
そして、こんな案内板も出てます。
登戸駅に近いここは、高さが20.3メートルです。
わたしのGPS受信器は、ここでの高さが9メートルになってますね。
これを使い始めて、ちょうど10年になりますけど、そのあいだ、いちども高さの校正はしてませんでした。
それで高さが9メートルになってしまったんですね。
20.3と9では、とんでもない違いです。
では、GPS受信器の高さの構成をします。
この金属の蓋の下に、本当の水準点があります。
でもこの蓋を開けるのはちょっと問題ですので、この蓋の上に置くことにしますよ。
で、校正処理をしたら、このとうり20メートルを表示しました。
そして立ち上がって、胸の位置で21メートルです。
まあまあいいんじゃないんでしょうかね。
そして、このGPS受信器は、現在8つのGPS衛星を受信しています。
この端末、ガーミン60CSXのおもしろいところは、スイッチをONにすると、衛星をひとつひとつ順番に捕えていくのがわかります。
ここで、おもしろ話をします。
実際にわたしが経験した話です。
それは、「大手町ではGSPは使えなかった」
このGPS受信器を手に入れたころのある日の日曜日、これを持って東京は大手町をポタしてました。
事前に登録した場所に行こうとして、このGPS受信器の案内画面を見ていたら、突然、わけのわからない画面になってしまったのです。
完全な迷子の状態ですね。
いろいろとスイッチを押しても、ぜんぜんダメでした。
そして、しかたなく皇居近くまで来て、これを見たら、こんどは正常に動いてました。
そして後日、販売店に聞いてみたところ、空が開けてないと使えない、ということでした。(細かくいうと45度以上)
つまり、GPS受信器はビルが乱立している都会では使えないということです。
「全地球測位システム」というのが、GPSの正しい名前です。
全世界を相手にしているアメリカのGPS衛星ですから、日本の東京で迷子になっても、それは使い方が間違っています、という見解なんでしょうね。
これを使ってわかったことは、GPS受信器は砂漠や大海原、そして山で活躍するものですね。
たとえば、砂漠の真ん中で迷子になって、さてどっちに歩いたら村に行けるのかという場合には、非常に役に立ちます。(そんな人はいないでしょうけど)
日本版GPSは誤差6センチ?
で、現在のアメリカのGPSシステムでは、どうもおおざっぱで具合が悪い、そこで日本に合った衛星測位システムが必要となって「みちびき」の登場となった、と思いますよ。
そして、どうせ作るのなら最高のものを作ろうと、日本の技術者や職人さんたちが、寄ってたかって作って、誤差6センチというとんでもないものを作ったということですね。
どうですか、衛星から見て6センチの誤差ですよ、たぶんですけど、実験レベルでは、2から3センチでもOKだったのでは。
ちなみに、わたしも使っている現在のアメリカ版GPS受信器の誤差は、10メートルです。
さて、高さの校正も終わりました。
こうなると、どこかの高さを測りたくなるものですね。
やってきたのは、多摩川サイクルロード。
海から23キロの場所です。
で早速、測定です。
高さ23メートル。
数字を見てニタニタ満足していたら、GPS君が何か言いましたよ。
“おめでとうございます。
いつもより一生懸命測ってます”