川崎駅まで来ました。
朝は曇り空だったんですけど、午後になって青空が広がってきましたよ。
そんな青空からの日差しが、目の前の大きな木立の下に、マダラ模様の陰を作っています。
ここは、川崎駅から直線で200mのところにある、駐車場です。
最近まで、大がかりな改良工事をしてました。
そんな駐車場の隅に、石の台があります。
近づいてみると、小川町さくらロード、とありますね。
その下には、なにやらの模様が描いてあるような。
近づいて見ると・・
これじつは、地図なんです。
古い地図で、川崎市を画いてます。
この地図の正しい名前は「第一軍管地方二万分一迅速即図」といいます。
明治の13年から19年まで測量したそうです。
日本で最初の広域測量の地図で、関東平野の全体があります。
この迅速即図は、Webでも公開されていて、わたしはちょくちょく見ますよ。
江戸の雰囲気が残っていて、しかも、明治時代の測量で作られた地図ですから、ナカナカ面白いです。
でこの地図は川崎市全体を画いてあるので、ある文字を探しました。
それが下の写真です。
以前のポタリングの記事で、二ケ領用水を横浜市の飲み水にしようとしていたという内容で、地図に「横浜上水」という文字を見つけましたね。
あのとき使ったのが、Web版の迅速即図でした。
で、当然この石に貼り付いた地図にも、横浜上水という文字を見つけることができるだろうと思って、ニラメッコになりました。
このときのわたしの体勢はというと、この石の台に乗ってカメラを構えて、地図をにらんでいます。
どっから見ても、アブナイおじさんでした。
そんな体勢で見つけたのが、この写真です。
写真の中央あたりで、なんとなくクネクネしているのは、二ケ領用水の流れです。
二ケ領用水の下に、文字がうすーく見えますよね。
ざんねんですけど、「横」という文字が消えてました。
そしてお次はこちら。
ここも、だいぶ前に来ましたね。
さきほどの地図より、ずーっと駅に近くなって、ほほ駅前です。
目の前にあるのは「経緯度標」です。
なんのこっちゃ?、という声が聞こえてきましたよ。
ひとことでいうと、この場所の緯度と経度をしるした柱です。
というのも、日本はずーっと、日本式という緯度経度を使っていました。
それを平成14年4月に、世界標準に統一したんです。
簡単に言うと、地図の緯度経度を日本式から世界式へ変更して、その記念でこの場所に記念碑を作った、ということですね。
ついでに、この場所の緯度と経度も書いておこう、ということになったんでしょう。
この表示版には、その数字が細かく書かれてました。
ちなみにわたしの経験では、ある場所の緯度経度を日本式と世界式で比較すると、だいたい500mくらいズレました。
そんなにズレていて、いままで問題なかったんでしょうかネ。
この十字が、ポイントです。
そんなたいへん貴重な場所なんですけど、だーれも気にしてませんね。
●記録
月日:2021年9月28日 火曜日
時間:13時~15時
場所:川崎駅周辺
距離:徒歩
●横浜上水のルートはどこに
●向ヶ丘遊園モノレールの跡地にある記念プレートを探す
●水準点でGPSを校正しましょう